衣
持続可能な繊維産業の発展に向けた取り組み
⚫︎ 持続可能な衣類産業の確立
海水由来や植物由来の繊維を活用した新しい衣類製造技術を開発し、環境に優しい持続可能な衣類産業を推進します。海水から得られる資源や植物由来の繊維をもとに合成繊維を生産し、衣類だけでなく住宅分野への応用も検討します。さらに木片や穀物由来の繊維の抽出技術を開発し、土に還るエコシステムを構築することを目指します。これにより、資源循環型の生産システムを確立します。
⚫︎ 繊維生産における再生可能エネルギーの導入
生産過程において、風力、水力、そして火力発電を中心に必要なエネルギーを供給し、環境負荷を低減します。特に風力・水力を積極的に活用し、持続可能なエネルギー資源への移行を進めることで、気候変動対策と連携した繊維産業の発展を図ります。
⚫︎ 産業連携による国内生産基盤の強化
主要企業であるパナソニックを中核とし、トヨタ自動車やファーストリテーリング(ユニクロ)と共同開発を進め、全国規模での展開を目指します。国内生産100%を目指し、国内需要の70〜80%を賄うことを目標にし、残りの20〜30%は海外市場に輸出することで経済成長に寄与します。この産業連携により、日本の繊維産業がグローバル競争力を強化し、国内外の市場で優位に立つことが期待できます。
⚫︎ 米由来の資源を活用した紙・繊維の開発
日本の農業資源を有効活用するために、米由来の素材を活かした新しい紙や繊維素材の開発を推進します。ライスペーパーに繊維を配合し、強度を高めた新素材を開発することで、農業資源の有効利用と持続可能な産業の発展を目指します。また、米粒を収穫した後の稲藁などを再利用し、衣料品の生産にも活用することで、農家の負担軽減と資源循環を同時に達成します。
⚫︎ 国の買取制度による農家支援
食用として利用されない米や農産物を原材料として国が買取り、企業にその利用を推進させることで、農家の収益を安定させます。これにより国内の食料および繊維産業の安定供給を図り、農生産の過剰や廃棄物の増加を防止します。また農家に対する一定の収入を確保し、地方経済の振興を図ります。
⚫︎ 海水由来の資源の有効利用
海水から塩を作る際に発生する副産物や不純物の活用可能性を調査し、これらの素材が繊維や接着剤として利用できるかを研究します。利用可能な場合は新たな繊維素材として衣類生産に応用し、これまで廃棄されていた資源を最大限に活用する方針を掲げます。